引退試合 〜fantasy story〜

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カツオつい最近までとてもお世話になった友がいる。

 

いつもいつもここぞと言う時に頼りにさせてもらった。

 

苦しい時に限っていつも助けてくれた。

 

言わば”戦友”。

 

でももうお別れをしなければならない。

 

これからは君なしで強い相手とどうやって戦っていけば良いのだろう。

 

お別れは悲しいけれど、この別れはカツオの成長でもあるんだ。

 

 

 

・・・・・・身長が伸びたという成長。

  

Tシャツ君よ、苦しい時カツオを勝利に導いてくれてどうもありがとう。

 

 

Tシャツ君のお話です。

 

子供にも勝利のジンクスとかルーティーンとか選手1人1人あったりするのかもしれない。

 

カツオはジンクスやルーティーンといったものはないけれど、奇跡を起こすTシャツならある。

これを着ている時は不思議と負けない。

私がそれに気がついたのは昨年の夏休み直前だった。

 

カツオは試合着を6着持っていてそれをローテーションして着ている。

着心地が悪いものは必然的に着る回数が少なくなる。

その幸運のTシャツ君は持っている試合着の中でダントツ安価なもので予備的ポジション。

着回し一軍ではないTシャツ君の着用回数は少なめだった。

 

1日で何回か着替える夏の試合や、連日の試合になる時などはTシャツ君の出番が出てくる。

 

なので、Tシャツ君が登場するのは勝ち上がっている時になるのだ。

 

 

全然関係ないけれど、カツオはあまり着る物に興味がない。

ゲームウエアもなんでも構わないので全て私が選ぶ。

だけどただ1つNGな条件がある。

 

「派手なものはやめてくれ」

 

蛍光色や柄物はすごく嫌がる。

理由は”目立ちたくないから”(笑)

お調子者で、ふざけんぼで、ふてぶてしいのに目立つ事を嫌がるという謎。

 

 

 

戻ります。

ある日私はカツオの洗濯物をたたんでいる時にふと思った。 

 

昨日はよく勝てたなぁ。

これはあの時あの選手と試合をして勝った時も着ていたな。

そう言えばあの時もこれだったな。 

え?これ着てる試合は全部勝ってる? 

 

おまけにそれはカツオがミラクルを起こした時に限って着ていたTシャツだったのだ。

 

ミラクルとは奇跡、奇跡としか言いようのない勝利をいくつもカツオに与えてくれた。 

 

で、それに気がついたあと、夏の大会での大一番、ランキング格上でカツオには無理めな全国に出るような強い相手との対戦の日、私は試しにと思いカツオに「今日はこれを着な」ってTシャツ君を渡した。

 

たまたまが重なっただけ、その時はまだそう思っていた。

 

 

でもカツオはこの日、大物食いをした。

 

Tシャツ君スゲーな。

 

この試合後、私はカツオにTシャツ君の話をした。

あの時もこの時もその時もこれを着てたんだよね。

 

「鳥肌ぁぁ〜!!」

 

 

これ以降、カツオはTシャツ君を本当のここ一番という時にだけ着るようにした。

ここ一番って時、そして明らかに格上の選手との対戦の時にだけそれを着るようにした。

そうでない時はそれを着ることはなかった。

今日はまだその時じゃないとか言って。

 

 

そしてその後もこれを着ての試合、1試合を除いて勝利を納めた。

 

 

1試合を除いてとは・・・・

やはりTシャツ君は100%ではなかったのだ。

 

 

2つ年上の全国バリバリ勝ち上がるレベルの選手と試合をする機会がありカツオは自分で決めてTシャツ君を着た。

カテゴリも上だ。

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試合前にカツオはこの相手選手に言った。

「俺、この服着てて負けた事ないから今日は俺が勝つよ」

※相手選手とは仲良しです。

負けた。

さすがにTシャツ君の力をもってもこれは厳しすぎた。

 

でも小さな奇跡をTシャツ君はカツオにくれた。

 

ウィナーの数がカツオの方が多かった

ダブルスコアに近いくらい多かったようだ。

※相手選手のお母さんが教えてくれ、つけていたスコアをカツオが頂いた

 

こじつけ感がすごいですか?(笑)

 

 

最近も、「今日はこれを着るしかないよね!」ってカツオは言い、Tシャツ君はカツオの期待に応え、大きな勝ちをもたらしてくれた。

 

そしてカツオが試合に出初めた頃からずっとああなりたいと憧れ続けていた選手にもTシャツ君を着て勝ってしまった。

私にはあまりにも想定外の勝利だったのでTシャツ君の凄さを改めて実感したのだ。

 

昨年カツオが強いと言われる選手に勝ったり思わぬ好成績を残した大会は全てこのTシャツを着ている時なのだ。

その度、想定外の勝ちに私やコーチ達は驚いた。(特に私)

 

 

カツオの中でビッグな存在の相手との対戦の日。

お相手は中学3年生、第1シード。

カツオに聞いた。

「あのTシャツもう小さいから同じ色の別の新しいシャツにする?」

 

カツオは「今日は絶対あれじゃなきゃダメだ」と言った。

 

「じゃあ今日で最後だよ、あんまり小さい服だと動きにくいだろうし。」

  

カツオはしばしだんまりした後、「わかったよ」と言った。

Tシャツ君の起こすミラクルもさすがに今日は無理だろう、ちょうどもう小さくなってきちゃったしこれでご引退いただくかと。

これがTシャツ君と一緒に戦う最後の試合になる。

Tシャツ君の引退試合。

 

 

 

Tシャツ君は私とカツオの会話を聞いていて自分の最後の出番だと分かったのだろうか。

 

Tシャツ君の引退試合となったこの日

 

彼は強敵からの勝利をくれた。

Tシャツ君、有終の美を飾ったなぁ。

 

ちなみにこの試合結果のコーチの反応は

「え!?(・・?)」

だった(笑)

 

しかーし!

 

Tシャツ君が最後に振り絞って出した力はこれだけじゃなかった。

 

Tシャツ君はその勝利の他に、カツオにすーーーんごいドデカイものをプレゼントしてくれた。

それは両手で抱えても持ちきれないほど大きな奇跡。

そんなものもらえないよ、困るよって突き返したくなるほどの大きなプレゼントを”ドン!”て。

 

これを読んでくださっている方の中でリアルカツオをご存知の方はもしかしたらピンときているかもしれない。

 

そうです。

それです。

鳥肌です。

 

 

Tシャツ君マジ凄い。 

 

 

 

お別れの時。

 

カツオの独り立ちの時。

 

カツオはこのTシャツ君を手放すことができるのだろうか。

それともまだ着るんだと拒むだろうか。

 

試合会場でパッツパツの明らかにサイズの合っていないウェアを着ている男児がいたらそれはカツオかもしれない。

 

 

  

 

Tシャツ君の起こすミラクル、信じますか信じませんか。

 

(笑)

 

おわり

【追伸】

これはフィクションですが単なるくだらない読み物として捉えてください。

なので「じゃあ全試合それを着て出たら良いのでは?」

などの核心をついたツッコミは心の内に留めておいてくださいm(_ _)m(笑)

4 Comments

野球脳パパ

Tシャツ君、レゴにください!
サイズはちょうどいいか、少し大きいくらいだと思います。
でもきっとTシャツ君の魂はカツオ君とともにあるでしょう

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tonpari

野球脳パパさん

Tシャツ君お引取り頂けますか!!
レゴ君の好きなメーカーではないしナウいデザインでもないのですが、真剣に相当ヤバイですよ( ̄+ー ̄)
今度試合で一緒になる時があったら持っていきますね!!(笑)

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かっちん

なんか良い話でした(T_T)
素敵なTシャツ君、レゴ君に先越されたー。
いっそのこと、レンタル業を行ってはいかがでしょうか笑笑
うちも恩恵に預かりたいものです(先ずは、Tシャツ君のパワーを引き出せる基本的な実力を付けなければいけませんが笑笑)。

返信する
tonpari

かっちんさん

息子さんにはサイズ的に厳しいのでは・・・・
でも彼には何かが宿っていると私は思います(笑)
Tシャツ君なしのカツオの今後が見ものです。

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